Qiitaやはてブでよく見るほどに巷で話題のLINE BOTですが、私も参戦してみました。
BOT API Trial Accountのご紹介 | LINE BUSINESS CENTER
顔写真を送るとムムッなカードを結合して送り返してくれ、ちゃんと複数人も認識してくれるようなものができました。 出来たこのbotを公開したい気持ちはやまやまですが、ムムッな版権や、アーキテクチャやら実装の問題もあってちょっとNGです。
実装について
LINE BOTのコールバックとして、画像の場合はテキストとは異なるデータがやってきます。 そのとき、LINE側に対してメッセージIDでリクエストをすると、そのデータに紐づくコンテンツ(画像、動画、スタンプ…)を受け取ることができます。 (詳細はドキュメント参照: LINE Developers - BOT API - API reference )こうして受け取った画像をそのまま顔認識に送っています。この部分には、Face++というサービスを利用しています。
Face++: Leading Face Recognition on Cloud
戻ってきた情報には、顔の位置を始め、目の位置や口の位置、さらには表情データなども含まれています。 この顔の位置、目の位置を計算し、カードの画像に対してサイズ調整・回転を施して、合成しています。
出来上がった画像を、LINEに送信することで、BOTのレスポンスになります。
はてさて、参戦していくなかで、初めてやることだらけで非常にわくわくするとともに、 すごい詰まったことがいくつかあったので、それらを書き綴っておきます。
SSLが通らない
LINE BOTには、コールバックとしてSSLなURLを指定しなければいけません。 しかし、すでに各所で話題に上がっているように、Let’s Encryptでは通信の確立がうまくできないいようです。そこで、今回はAWSのAPI Gatewayを利用してみることにしました。
Amazon API Gateway (API を容易に作成・管理) | AWS
「ひとまず試してみる」というこで構成としては以下のようになっています。
LINE -> AWS API Gateway -> VPS -> LINE
API Gatewayの設定を間違える
これは完全にうっかりミスです。LINE BOTのコールバックはPOSTメソッドで飛んでくるのですが、GETメソッドしかAPI Gatewayに登録してなくて、数時間を無駄にしました。。ちゃんとドキュメントを読もう!
また、API Gatewayでは指定したHTTPヘッダがプロキシされていくので、シグネチャについても指定しないといけません。
でばっぐがむづかしい
LINEでメッセージや画像を送ってはサーバのログをみて、という結構無駄な開発作業をしていました。よくよく考えれば、メッセージやりとり部分は後で繋ぐようにし、コアな処理を別に実装したほうがよいですきっと。 メッセージやりとりをあとで繋ぐようにすることで、LINE以外にも各種bot系に組み込むことも簡単にできると思います。 そしてテストも書きやすくなるので…。。
画像サイズ制限
これもドキュメント読もう案件です。。
LINEにメッセージを送る際、画像はJPEG限定、1024px x 1024px以下にしないといけないようです。 また、プレビュー用の画像を用意する必要があり、こちらもJPEG、240px x 240px以下にしないといけません。
どちらの画像もURLとしてアクセスできる場所に設置し、そのURLをLINEに伝えることでbotが送信してくれます。
構成上の問題
いまはお試しということで、コールバックへのリクエストが来たら、メッセージを送信を含むすべての処理をしています。しかし、この方法では、人が増えてきたときにサーバ負荷が上がり、快適なレスポンスが得られなくなってしまいます。 (※現状でも顔認識や画像処理でラグがあるので快適とそうでないのぎりぎりくらいです。。)どうすれば快適なレスポンスが得られるかについては、すごい分かりやすく深い記事が上がっています。
大量メッセージが来ても安心なLINE BOTサーバのアーキテクチャ - Qiita
今の構成は以下のようになっています。
LINE -> AWS API Gateway -> VPS -> LINE
これを・・・例えばこう、えいやっと・・・
Callback : LINE -> AWS API Gateway -> AWS Lambda -> AWS SNS -> AWS SQS
Execute Batch : AWS SQS -> AWS Lambda -> Another API -> AWS SNS -> AWS SQS
Response Batch: AWS SQS -> AWS Lambda -> LINE
うーん、どうなんでしょうかね…w
あとは記事に書かれているように、メッセージに対する並列処理をできるようにすると、快適なレスポンスが得られるようになってくるのかなあ、と思います。
おわりに
Facebookもメッセンジャーbotやるよ!と発表があったように、botの波が来ています。みなさんが開発したり運営しているようなWebサービスであったり、流行りつつあるIoT、TensorFlowといった機械学習、などなどなどに加えたメッセンジャー系botのコラボは、きっと新たなユーザー獲得やユーザー体験をもたらすと思います。
まずは触ってみて、どんなことができそうかを考えていくときっと楽しいとおもいます!